2009年6月30日火曜日

初心者はニドゥオンゲから、、その3

教えるにあたって、自分でも幾らか演ってみなければならない。僕は他の事では実にテキトーだし、いい加減なのだけれど、ンゴマに関しては実に真面目なのだ。
そこで、ナイロビでは最も信頼できるニドゥオンゲ叩き、又はルオー族の太鼓叩きである、
チャールズ・オウコさんに協力を求めた、彼は後期のマシャリキのメンバーであったし、
その前年には、ンゴマの情熱は溢れるほどなのだが、どうにも基本的な技術が乏し過ぎる邦人男性にオウコさんを紹介して、何度かそのレッスンに混ざる事が出来た。

太鼓叩きによって並べ方はバラバラだし、数も違うが、オウコさんの場合は手前から一番左にベース、手眼中央と左がアンゲニャと呼ばれるソプラノの太鼓(左が最高音)、奥が中央に3番目に高い音、そして、左がその次、右にベースを除いた最低音が並ぶ、下の写真は奥の左右の太鼓がオウコさんのとは逆になっている。

通常、左手でベースを4分で曲のテンポを叩き、右手、場合によっては左手も交えながら、そのテンポの上を自由に動き回るという格好だ。



2009年6月25日木曜日

初心者はニドゥオンゲから、、その2

実際の師匠の演奏を目の前にすると、大抵の人が動く手に目を奪われて、肝心の「音」の方の観察が疎かになる。結局、師匠のがキチンと聴き取れない奴にマトモな太鼓が叩けるワケがないのだ。また、タッチを身につけるというのは、叩く太鼓の全てを聴いて、それに近づける作業だし、その時には、自分自身のフィードバックが必要になる。面倒臭い作業だけれど、これ以外に道はない。だから、自分自身とキチンと向き合えない奴はいつまでも上手にならない。

しかし、このやり方は我々現代人の感覚からするとチョット時間が掛かり過ぎの感がある。

だから、僕はニドゥオンゲから教える事にした。

バチで叩く太鼓は大雑把に言えば、このタッチの問題を棚上げしておく事が出来る。こちらで6個の太鼓をキチンとチューニングしておけば、後は太鼓の真ん中を叩けば鳴るワケで、スグ誰でもリズムを学ぶ事が出来る。まあ、本当はバチで叩く太鼓もタッチが大切だし、このニドゥオンゲもベースをミュートしなければならないし、色々あるんだが、それでも、手で叩く太鼓に比べて初心者に易しい事には変わりがない。

後は運動神経だけだから、両手を使った簡単な頭の運動だと思えばよろしい。したがって、初心者は先ず、ニドゥオンゲから始めて、自分自身でグルーヴを創り出す快感に目覚めてもらうのが一番だ。そして、ここで楽しめる奴は放っておいても勝手に先に進んでいく、、、と思う。

初心者はニドゥオンゲから、、その1

私事で恐縮だが、僕は20歳の誕生日から約1年半、2度目の渡ケニアを決意するまでドラムセットを、それこそ下手は下手なりに真剣に叩いてきた。素晴らしいメンバーに囲まれて、誰が何と言おうとバチで叩く太鼓はやるだけやった感がある。だから、長いこと僕はこのルオー族の叩くニドゥオンゲという太鼓に興味が持てなかった。先ず、全てが2/4でインツーのモノばかりだし必要に駆られればいつでもマスター出来る」と思っていたんだろう。

兎に角、僕は興味が持てなかったのだ。


だが、ナイロビ在住邦人宅の庭先で子供達に太鼓を教える機会があり、「何から教えるか?」「何を教えるか?」と考えた時、そりゃ~、自分の一番得意な楽器を教える事が一番自分としても安心して教えられるのだけれど、学ぶ側の事を考えてみると、ちょっと難し過ぎる気がした。それで、ヒジョ~~に不本意だけれど、バチで叩く太鼓=ニドゥオンゲから教えることにしたのだ。

なぜ?この太鼓を選んだかと云うと、子供達に太鼓の難しさよりも、まず最初に楽しさを身体で感じて貰いたかったからだ、手で叩く太鼓を学ぶ場合、大雑把に言うとリズム以外に、一番最初に音色の自在に操れるようにならなきゃならない(タッチの意味)「太鼓なんて叩きゃ鳴るだろ?」と思うかも知れないが、これがナカナカ大変なのだ。殆どの太鼓初心者はタッチが無い、だから、それらを正しく聴く耳も無い、したがって、音も汚けりゃリズムもあまい。

ハイチチローロさんと云う名人は、太鼓を教える時、弟子は隣の部屋でチローロさんが叩く太鼓の音だけを聴いて、自分で試行錯誤を繰り返しながら模倣するらしい。実際、手の形・大きさは人それぞれ違うし、楽器自身もそれぞれ違う。一番大切なのは「音」なのだから、一見、時間の無駄が多く、非効率的なこの教授方式が実は一番効率的なのかも知れないな。

2009年6月24日水曜日

お引っ越し、、、

自分で手順を踏んで、引越ししました。前のブログは前家主につくって貰ったりと、色々人の手を借りて作成。ま、ボチボチいきます。