2009年7月28日火曜日

技術と感性、、、その3

天気の良い日に太鼓を叩く、出来るだけ気持ちが良い場所で、
自分が気持ち良いと感じられる環境で、太鼓を叩く。

「途中で止まらない事」を肝に銘じて、でも楽しく叩く。

出来るだけ外で起こっていることを生で感じながら、
自分の音の中にも耳を傾ける。

でも、絶対に手は止めないで。

内面へグゥーッと入っていく感じと、外へパァーンッと解き放って行く感じ。

調子が良い時は、いくらでも続けられる。

手が勝手に動くし、やっぱり、気持ちが良い。

やっぱり、太鼓叩きである限り、技術への探求はいつまでも続き、
地道な努力も一生ついて回るけれど、僕が目指すのは技術ではないから、

こういった、一見、無意味な、実はただの手癖だけかも知れないけれど、

解放する事と、内面へ探りを入れる、こういった練習も大事だ。

でも、これは一人の場合の話で、名人ばかりに囲まれた環境じゃ、

必要無いのかも知れないけれど、、、

2009年7月24日金曜日

技術と感性、、、その2

YOUTUBEでみられる米国のコンガ叩きの映像集が面白い。

本人の映像も分かり易いケド、CUBAへ行った時に撮り溜めた映像が面白い。

色んな名前の面白いパターンが次々出てくる。

ああいった手の使い方に慣れていないから、見よう見まねは面白い。

技術の練習は、地道で繰り返し繰り返しユックリと時間をかけて積み上げていく作業で、

それが自然に出来るようになるまで、時間が掛かる。

疲れるし、凄い苦手。

当たり前のハナシだけれど、CUBAへ行ったら上手い奴なんかいっぱい居るんだろうなー。

実際に為になるような名手の技術から沢山吸収。

時には「ケッ!ボケが!」と思うような奴の技術も、

やっぱり、試してみて出来ないとムカツクから、少しだけ練習する。

出来なかった事が、出来るようになると、

「おおー!!おおー!!ヤルじゃん!!」となる。

でも、暫く経つと、「なーんだ、こんなモンか」と飽きてしまう。

で、久し振りにやってみて出来なくなっていたりして(笑) また、シコシコ練習する。

それに、技術には終わりがないから、こういった感動や宿題(笑)はネタが尽きない。

僕はどちらかと云えば「テクニシャン」じゃないし、

今までキチンと習った太鼓の全てが、応用の利かない、変な太鼓ばかり。

だから、本当にコンガとか、Djembeとかの演奏を観ると、

まだまだ、新しい驚きが沢山待っているのだと、少し嬉しくなる。

しかも、困った事に、何か一つが出来るようになると、

タイミング良く また新しい出来ない事が出てくる。

技術の練習は結局

「その繰り返しだけ」みたいなモンだけれど、

ヒジョーに楽しい、仕方なくはない(笑)

技術と感性、、、その1

「米国のドラマーは非常に高い技術を持っている、ここで演奏しているアフリカ人のドラマー達は、技術的にはそれほど高くないかも知れない、しかし、彼らは太鼓で喜び、怒り、悲しみを表現できるほどに、とても表情豊かにドラムを演奏する、もし、その音楽が、そのドラマーの技術が高いからと言って、それがいったい何だと云うのだ?」

ある尊敬するドラマーが自分のアルバムを評して、こんな事を云った(と思う)

「やっぱり、スゲェーなぁ、、、」と思ったけれど、いまいち実感がなかった。

「格好良いし、説得力あるけれど、俺が言ったらウソだなー、、、」と思った。

最近は村で暮らし、朝から晩まで太鼓の事だけというワケにはいかないけれど。

「練習なんてものは、どこでも出来る!」と、

今まで「格好良いなー」とか「便利だろうなー」とか思っていた。

コンガ叩きの人達のアノ「手首カタカタ」を練習中。

時々、兄弟分Mが日本から、ヘンテコな面白いパターンを送ってくれたりして。

別に、新しい曲のアンサンブル・パターンなんだろうけれど、

チャッと出来ないと

「なーんだ、出来ないの?」と言われたみたいで、ムカツクから。

それも、一人の太鼓に置き換えて、練習してみたり。

兎に角、やっぱり、自分次第だと思うこのごろ。

人に教える時には、

僕の場合、よく、相手が本当に分かっているのか?と不安になる。

タッチだって、相手がその違いを聴き分けていなかったら、説明のしようがない。

技術については、僕はよく分からないから。

僕のグッとくるところ、そこに共通の意識が生まれなければ、難しい。

本当に難しい。

2009年7月23日木曜日

ケニアのビートニク

帰宅途中に時々立ち寄る酒場があり、

その店はオーナーがヤル気が無いから、

客も少ないし、従業員の態度も悪いけれど、

いつでもビールが冷えている。

これは貴重な事だ。

2階のテラスでは屋根越しに夕日が美しく、

やがて暗くなるまでの十数分が俺の至福の時。

安い割にはコクのある「オールソップス」を飲みながら、ユックリと寛いでいると、、、

隣に新しく建ったウォーシップの中から、何だか聞き捨てならない「音」が飛び込んできた。

下手くそなギターをワンコードか、ツーコードだけで掻き鳴らし、

もの凄い勢いで捲し立てている。

2000年の夏までナイロビで暮らし、その頃はまだ少なかったギターの弾き語り。

数年後、「地球の云々」の取材で再びこの国を訪れ、国立劇場でみたのは

「トレイシーチャップマン」みたいな格好でなかなかギターも歌も上手なルオー女性。

今じゃ、結構な有名人だ。

最近じゃ、普通になったギター弾きも、アフリカ風か、

トレイシーチャップマン風ばかり、、、

(あ、ラスタの連中は音楽以前のハナシだから、除外して、、、、)

こんな弾き語り聴いた事が無かった。

ザクザクと不器用に刻み続けるギター

全てを破壊しつつ、もの凄い勢いで次々と出てくる歌。

B・ディランか、L・リードみたいなBEATに満ち溢れていた。

一つ間違えば、ただの「下手くそ」だけれど、、、

スッゲーBEAT感と疾走感、、、、、

何だか、むしょうに嬉しくなって、昨日はチョット飲み過ぎてしまった。

2009年7月22日水曜日

子供に教えるのは

子供に教えるのは

楽しい。

ニドゥオンゲを教えた経験で学んだこと。

今まで書いてきたように、こちらのお膳立て次第で

ほぼ100%の人間が叩けるようになる。

そんな太鼓だ。

両手の手順だけを一つ一つ増やしていきながら

一回りするのに全部で約10回。

簡単な事だし、アタマじゃ分かっているけれど、、、

両手がついていかない(笑)

次はソコじゃないと分かっているのに、、、

つい手がソコへいってしまう(笑)

俺に「焦らず、ゆっくり叩こうな」と言われているのに、、、

ドンドン早くなっていく(笑)

あと、もう少しで叩けそうなのに、、、

俺は意地悪だから「はい、交代」

一生懸命な子は、太鼓を離れても膝を叩いたり、

一人で必死にシュミレートしてる。

俺もそうだったし、今もそう。

「こう叩きたい」とか「こういう音が欲しい」とか、、

それは単なるフレーズだったり、何かもっと漠然としたモノだったり、、、

でも、それを追いかけて、何度も反復して自分の中で歌って、、、

いつの間にか出来るようになっている。

出来るようになったら、暫くは楽しい(笑)

でも、俺は飽きっぽいから、スグに「なーんだ!こんなモンか!」となる。

そんなことの繰り返しだな。

その取っ掛かりを、数人の子供達にだけれど、

感じて貰えたと思う。

これは俺にとって、凄い成長だ。

初心者はニドゥオンゲから、、、結論

初心者は先ずアンゲニャの部分とパターンを別々に丸覚えしてから、これらを自由に行き来できるように、カウントを取りながら叩き、アンゲニャのカウント3でリズムパターンの部分をなぞって叩くとそのままパターンに戻る事が出来て、段々と自然に全体の大きな流れが分かってくるだろう。

こんなに初心者にとって分かり易く、手軽に楽しめるニドゥオンゲはまさに、

ケニアの太鼓入門に最適だと思う。

リズムも我々に親しみ易いインツーだし、6個の太鼓を使うリズムは非常に色彩豊かで、これにシェイカーとベル系が入ると

「アフリカー!!!」という感じになって否が応でも気持が盛り上がってくる。

欲を言えばオハングラという大トカゲの皮を張ったソリスト用の太鼓と、オルトゥと呼ばれる1弦のバイオリンのような楽器が加われば完璧だ!ボーマスや国立劇場の若い連中のブッ叩いて超高速でプレイするのも格好良いが、僕はオウコさんのように、キチンとチューニングした上で、マリンバを叩くように演奏する方が好きだ(それでも相当早いが、、)それぞれの太鼓がキチンと鳴ってくれると何とも言えない快感を知ることになる(笑)

ま、こういう事も今回初めて教えてみて分かった事なんだけれども、、、(笑)

だから、結論としては、太鼓初心者に最適なのは「ニドゥオンゲ」キマリかな?

と思う。

2009年7月17日金曜日

太鼓製作、、完成

やっと、完成! ボディーの感じがちょっと理想と違うケド、、、

音はゴキゲン。

流石にブ厚い牛皮は、最後の最後で木が負けて、

胴に幾らかヒビが入ったけれど、それもキレイに補修終了。

太鼓運ぶのに、ワザワザ専用カバーまで買って、

大事に大事にするような連中の気が知れん。

気にしてられんよ、

そんな事は。

そうは云っても、

今回感じた自分の欠点。

「凝り性なくせに、堪え性がない」

匡哉だったら、もっと、上手に仕上げただろうな、、、

太鼓製作、、続き

今度はイイ感じ。後は、、乾くまでジッと待つのみ。最後にグヮーッと!

テンションかけたるから!

待っていてな。

一緒に住んでいる彼女は

「犬の死体の臭い」

と言っていたケド

酷いよな~、、、俺は頬ずりしたいホドなのに

太鼓製作、、2


やっと、ボディーが出来た!


皮張りは色々考え結局、


折衷案。


実はこの前にアントニーから


「牛皮じゃカタ過ぎでダメ!」と言われて


厚めのヤギ皮を張ったけれど、、、


全然ダメ。


叩いた時の感触が嫌い。


それで、ブ厚い牛皮を張り直した。


2009年7月8日水曜日

太鼓製作、、

今回は、出来るだけ堅い木!と云う事で、

ジャカランダを指定。

希望サイズは手に入った。

後は、ボディーを削るだけ。

思った通り出来るかな?

最後の皮張りは、、、

どんな形で張るか?

未だ検討中。

これが、その友人、アンソニー君。
ナイロビの国立劇場へ行けば、会える。
いつもはDjembe作りに忙しい。
「KenyaでDjembeなんて、、、、」
インドで新内流しみたいなモンだケド、、、、
アフリカ好きの外国人がバカな限り
仕方が無い。

オリジナルの太鼓製作

仕事も段々慣れてきて、

色々問題は山積みだけれど、

太鼓の事を考える余裕が出てきた。

古い友人を頼り、

自分の、

オリジナルの太鼓をオーダーする。

さて、どこまで期待に応えてくれるか?

楽しみだ。

変な飲み物


この間、
よく飲み物を買うスーパーで変な物を見つけた。
            
「Africola」
会社はケニアになっている。
試しに買って飲んでみた。
美味くは、、、、ない。
昔、駄菓子屋で買った
「粉を水で溶かして飲むコーラ」
どちらかと云えば、ペプシに近いかな?
多分、もう飲まないと思うけれど、ネーミングはナカナカ良い。

2009年7月2日木曜日

ポケットの中から3000シリング、、、

ナイロビで最高・最強のグループではなかろうか!と自画自賛していた

「マシャリキ・オールスターズ」

結局、最後は資金的に無理が続いて解散してしまったけれど、、、その「マシャリキ」の後期に、元星野学校の卒業生であり、現在、Mと云うサファリホテルで働いているNちゃんに「クリスマス&大晦日年越しのライブを演って欲しい」と久々にお仕事の連絡が入り、少数ながら精鋭を集めて現地へ向かった。

泊まっているお客さんにワークショップをしたり、ホテルのスタッフも皆良い人達ばかりだったし、空気は綺麗で、僕は沢山本を読む事が出来て(日本語の活字に飢えていたから)毎晩のSHOWも楽しく出来た。勿論、「精鋭」なのだから、ステージはバッカッバッカに盛り上がった。

残りの日数も少なくなってきた頃、選挙前のキャンペーンである大物政治家が泊まりに来た。

そこで、ワザワザ!ソノ大物政治家の為にその晩はSHOWを2回行った、ウチのメンバーの中でも同族の連中は大張り切りで(笑) 日本で活躍中の「世界初の女性Nyatiti奏者」向山恵理子女史の師匠として日本へ行ったJ・Nyamunguなんかは、朝からソノ大物政治家の為の曲を創り、皆で夕方まで練習して、、本番はバッチリLuo族のンゴマ主体の演目がウケ、最後は御大自身がORUTUダンスで踊ってくれた。同族の連中はそれだけでもう、、、、「胸一杯」だったろうが、、、、

グループのリーダーである僕や、海岸地方の別民族の連中はやっぱり「お捻り」を相当期待していた。

「なんてたって次期大統領だからな!」
「故ケニアッタ大統領の時は????も貰ったぞ!」 etc....

次の朝、物々しい警護の連中と一緒に御大登場!

「昨日は楽しかった、ありがとう、、リーダーは誰だ?」

勿論、ニャムングやオウコ達と連れだって近くへ行くと、、、、

ポケットの財布から出したお捻りはたったの3000ksh、、、、

勿論、同族連中は大喜び!

でも、ちょっと、少な過ぎやしませんか? ケニアにはアメリカ的な民主主義は合わないな、、と漠然と思っているし、古今東西、政治家と云うのは卑しい人種だと思っているから、やっぱり、、、、

3000ksh!と云うのは、、、ボス、、シケてるぜ!と思ったのが正直なところ。

でも、現在も結構偉いみたいだし、、、なんか失礼だったら、、、

許してね? ソ~リィ??

2009年7月1日水曜日

初心者はニドゥオンゲから、、その5

さて、僕が習ったアンゲニャのパターンはこんな感じ(表1)

何故かこちらの人達はアウフタクトを付けて叩く事が多いから、少々分かり難いが、
2回目以降はの所からに戻ってからはずっと(表2)の繰り返しとなる。

勿論、これには色々なバリエーションがあって、カウントの1・2・3・4を見失わなければ何をやっても良いような状態だ。

どうしてカウントを取る事が大事か?

殆どのリズムが4カウント又は8カウント1サイクルのリズムパターンなのだが、この事を知らないと、チョットした事でアンゲニャからリズムパターンへ、又はその逆へ戻って来られなくなってしまう。

初心者に教える場合には両手のコンビネーションを「先ず左手がここ、次に両手でここ、それから右手でここを叩く」というように順序立てて教えていくので、本当に誰もがスグに叩けるようになるが、
実は左手が4分で一定のテンポを叩き、そのテンポの上を右手が4カウントで循環していくという事が実感として分かり難い。

これが次の段階で自分のプレイに自由を求める時に大きな障害となるのだ。

ネイティブはこんな事は考えず、感覚だけで叩いていると思うし、本音を言えば僕もこういった事は面倒だし得意じゃない。しかし、我々外国人がスグそんな感覚を持てるワケがないし(太鼓初心者は特に)後々、きっとタメになります!面倒臭くても頑張りましょう。

簡単なリズムパターンは(表3)(表4)の通り。右手の番号は太鼓の音の低い順です。写真と比べてみて下さい。

ここで大切なのが、2番の太鼓でドゥーンと伸びのある低音が欲しい。これが結構このリズムのなのだ。また、1番のベースはボコボコの状態でも構わないと思う。叩く時には左手のベースが非常に大事なのでキチンとミュートさせつつ大きな音で叩き、右手は強弱をつけつつあまり振り上げずに手首を使って軽やかに叩いて、スムーズに移動させる事が重要だ。

また、どちらも太鼓の中央を叩くというのは言うまでもない。

さて、右手の手順に注目すると、「カウント1の時に必ず4番の太鼓を叩いている」のが分かるはずだ。ここが肝心で、アンゲニャの時に5番6番を使ってシンコペーションさせた後、リズムのアタマに戻る時も、このカウント1の時に4番に戻って来られなければならない。

初心者はニドゥオンゲから、、その4

表1

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