2009年6月25日木曜日

初心者はニドゥオンゲから、、その1

私事で恐縮だが、僕は20歳の誕生日から約1年半、2度目の渡ケニアを決意するまでドラムセットを、それこそ下手は下手なりに真剣に叩いてきた。素晴らしいメンバーに囲まれて、誰が何と言おうとバチで叩く太鼓はやるだけやった感がある。だから、長いこと僕はこのルオー族の叩くニドゥオンゲという太鼓に興味が持てなかった。先ず、全てが2/4でインツーのモノばかりだし必要に駆られればいつでもマスター出来る」と思っていたんだろう。

兎に角、僕は興味が持てなかったのだ。


だが、ナイロビ在住邦人宅の庭先で子供達に太鼓を教える機会があり、「何から教えるか?」「何を教えるか?」と考えた時、そりゃ~、自分の一番得意な楽器を教える事が一番自分としても安心して教えられるのだけれど、学ぶ側の事を考えてみると、ちょっと難し過ぎる気がした。それで、ヒジョ~~に不本意だけれど、バチで叩く太鼓=ニドゥオンゲから教えることにしたのだ。

なぜ?この太鼓を選んだかと云うと、子供達に太鼓の難しさよりも、まず最初に楽しさを身体で感じて貰いたかったからだ、手で叩く太鼓を学ぶ場合、大雑把に言うとリズム以外に、一番最初に音色の自在に操れるようにならなきゃならない(タッチの意味)「太鼓なんて叩きゃ鳴るだろ?」と思うかも知れないが、これがナカナカ大変なのだ。殆どの太鼓初心者はタッチが無い、だから、それらを正しく聴く耳も無い、したがって、音も汚けりゃリズムもあまい。

ハイチチローロさんと云う名人は、太鼓を教える時、弟子は隣の部屋でチローロさんが叩く太鼓の音だけを聴いて、自分で試行錯誤を繰り返しながら模倣するらしい。実際、手の形・大きさは人それぞれ違うし、楽器自身もそれぞれ違う。一番大切なのは「音」なのだから、一見、時間の無駄が多く、非効率的なこの教授方式が実は一番効率的なのかも知れないな。

0 件のコメント:

コメントを投稿