昔、初めて匡哉に出会った頃、
奴は「オリジナリティ」について確固たる考えを持っていた。
曰く「アフリカの太鼓を叩いても、絶対にアフリカ人に勝てないし、、、
アフリカの伝統に拘るより、
俺の中から出てくるオリジナリティっていうの?
そう云ったモノを俺は大事にしたい」
当時は、「はいはい、分かりましたよ、坊や」と苦笑するしかなかったが。
今考えれば、直線的でイイ根性した漢だな、と思う。
普通の奴じゃ、ちょっと恥ずかしいか、勘違いしている奴しか口にしないだろ?
でも、奴は真っ直ぐな目で真剣に語っていたんだな。
俺は、、今も活動を続ける「スタンピート」というバンド
http://sound.jp/stampeat/で、
ドラムセットを叩いたのが打楽器のとの出会い。その時は、寝ても覚めても、、、
太鼓の事ばかりだった。
そのバンドはフロントの二人が超強力で、バンド内のアンサンブル自体が強力に
3人目のメンバーに確固たる個人を要求していたんだな。
毎週土曜の夜の練習を
「最高のメンツと音を出せる期待と喜び」と、
「また、メタメタ、ボロボロにされる恐怖と慄き」とが入り交ざり、
筆舌にし難い複雑な気分で待つ毎日(笑)
スネア一発、カウント1、シンバル一発でダメ出しを何度されたか、、、(マジで)
「誰もお前にテクニックなんて期待していないんだから、、オマエ、、、を出せ」
一転、アフリカの太鼓を学ぶ毎日は、自分でどれだけ対象に近づくか?
師匠の「音」「リズム」「雰囲気」「タイム感」その他諸々全てを吸収する事からスタート。
でも、今思えば、日本でドラムを叩いていた時とそう変わりは無いように思える。
だって、ンゴマは「芸能」だもの、、、音楽の括りじゃはみ出てしまう。
何を叩いても「やっぱり俺の太鼓」だし、そんなオリジナリティなんて気にする前に、
やらなきゃいけない事が山ほどあるんだ。
そう思うようになってからは、オリジナリティなんて、、、、
どうでもイイ事だろ? なんて思っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿