2010年8月13日金曜日

太鼓の種類 ブンブンブ その2

これがサファリ




これがジョロだ。




二人とも生粋のブンブンブ叩き。

爆弾のような凄まじい音圧ならジョロで

太鼓全体の腕にかけてはサファリに軍配が上がる。

この二人が如何にして“爆音”を得たか、、、

その秘密を知るには

昔、ゲデ遺跡内に村があった頃まで遡る。。。。

当時は今と違い遺跡に来る観光客相手に

結構、商い(Ngoma)が繁盛していた。

シーズン中には朝から晩まで叩き続ける毎日、、、

当然、二人の手はボロボロになる。

ムゼー(長老の意)の手は別物だから

幾ら叩いても大丈夫。

だから、二人はボロボロの手のまま

休むことなく叩き続けなければならない。

ある日、サファリとジョロは考えた

「太鼓に穴が空いたら休めるかも、、、」


「少なくとも新しい皮を張り替えるまでは、、、」

太鼓自体が壊れたら仕事にならないが

皮ならスグに手に入る。

そこで二人は疲労と手の痛みを力瘤に変え

アホみたいな勢いで叩き続け

遂には村中の太鼓の皮を全てブチ破り

見事、休みを勝ち取ったとさ(笑)

あはははははは!!! アホだ。。。

でも、カッコイイじゃん?

俺だったらズルいから

仮病を使うか、皮に細工して破るだろうな

この二人はそんな小賢しさは一切なく

太鼓と真っ向から勝負を挑み

若さと体力でブチ破っていく

爆音は歌い手や踊り手にも飛び火して

Ngomaはより一層盛り上がる。

元々、ハードヒッターの多いギリアマ族でも

元祖“爆音”みたいなムゼーだから

「もう少し、弱く叩け」とは言えない(苦笑)

最近は皮も高くなり

この二人の「撃ち抜き打法?」も禁止!

みたいな雰囲気だが

その音圧たるや、問答無用の説得力で

「棚から牡丹餅」の必殺技!として

ここぞ!と云う場面では

今でもその“爆音”を聴かせてくれる

また、純粋なガキ共にはもっと強力に

この爆音が影響して(笑)

ウチの村のガキ共の大半は

タッチ、サウンド・コントロール以前に

太鼓を「ブッ叩く」事から始める(苦笑)

それが音楽的か?どうかは別として

こういった、圧倒的にバカバカしくも

突き抜けた説得力に

惹かれてしまうのだ

俺は(苦笑)

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