“BUMBUMBU”が“ブッ叩く”ような感じに対し
ムションドはタッチが非常に大事だ。
打面中央のムピラと呼ばれる黒いゴム?のようなモノが
この太鼓にユニークな音色の効果をもたらし
本当に変な音が出せるようになっている。
スラップ音も中央にムピラが張ってあるので
DjmebeやCongaのようなスラップは無理。
で、両サイドを使うか、手に角度をつけて手前で鳴らすしかない。
ムピラで凄く長いサスティンが得られる為
スラップ以前に、オープンとミュートやコンガのモフみたいな音を
駆使し、また、片手で圧力を加えベント音を出したりして
色々な音を生み出す事が出来る。
イメージ的にはインドのタブラのような感じ。
また、多くのギリアマのNgoma芸能でキメの多い
“GONDA”や“MABUMBUMBU”等では
構成としてムションドが号令を出し、それに対して
大勢のブンブンブが応えるものが多い。
5人以上の名手がブッ叩くブンブンブは
それだけで大地を揺るがすような爆音になるので
その中でも聴き取れるように、ブンブンブとは全く異なる
ムションドの音はソロ楽器又は号令用太鼓としては
必然だったのかも知れない。
また、これは後でもっと詳しく述べたいと思うけど
所謂、「一般的に認知されるAfrica音楽」としては
多分、米国のJAZZ屋達の影響があると思うが
*コール&レスポンスとポリリズム 。。。なんかの他に
“複雑なインテンポの中で太鼓と踊り手、
又は、太鼓同士の白熱する即興演奏の応酬” なんてのがある。
こういった無知から来る誤解は未だ根強いモノがあるし
早く地球上から消えて欲しいと切に願うが
そういった誤認識者達が聴いて????と思うのが
先述のGONDA等のNgomaであり
そいつらでも喜びそうなのが“Ngoma Za Pepo”なのだ
これはアンサンブルの構成としては
チャプオと呼ばれる2組の両面太鼓がベースのリズムを叩き
ダバと呼ばれる金物がテンポを出し
その上をムションド叩きがインテンポで
ある程度の約束の中でソロを叩くといった恰好だ。
このチャプオのアンサンブルだけでも色々と楽しく
それなりに奥が深いので、習い始めはこのチャプオか
ダバからはいから入る事が多い。
同じミジケンダのドゥルマやディゴ族も“センゲニャ”等の
Ngomaでチャプオを使うが、彼らはムションドの代わりに
複数の太鼓をマリンバのようにして叩くので
実にメロディアスなアプローチになる。
その太鼓のフレーズ等もチャプオ入りで構成されるようなので
ソロの太鼓が4つ+両面太鼓2組がキチンとチューンされている
必要があるように思える。
奏法も結構細かくて、それだけ音の同じような太鼓を
沢山使って出来あがるアンサンブルだから
ベースのチャプオはクリアな音で叩く必要があるのじゃないか?
そう僕は思っている。
一方のギリアマのNgomaにおいてはブンブンブとムションドと云う
強力な音を持った太鼓があるので、まあ、Ngomaの種類にもよるが
“Ngoma Za Pepo”においてはチャプオは“クリアな音”より
全体として“ウォーン、ムヮーン”と包み込むような音の方が好まれる
と思う。
だから、全体としては
ダバがザクザクとテンポを刻み、チャプオが2組でムヮーンとした
雰囲気で音の全体を包み込み
四方から大勢の歌のコール&レスポンスの中
踊り手に向け、又はそこに居る人達全てに向け
ムションドが音を解き放ち、ブンブンブで句点、着陸を行う。
まあ、こんなカンジじゃないかな?
初期の“Ngoma Tour”ではこの“Ngoma Za Pepo”を
一つのハイライトとして行ってきたが(模擬だけど)
ペポ・ムガンガ云々は抜かして単なるNgoma芸能と
として見てもギリアマNgoma文化の中で一番
先進国の“今、現在”にマッチしたモノだと思うけれど、、、、
まあ、スグ日本人や欧米人は俄かスピリチュアル主義に
なり易いから、、、、それはそれでスッゲェ面倒臭いので
流行んなくて幸い?かなあ。。。。
大体、毎回、僕に槍玉に挙げられるDjembeだってさ
日本では色々見聞を広めた挙句、やっぱりDjembeって言う人も
居るしさ、そういう人達はこれだけ猫も杓子もDjembeと流行ると
逆に可哀想になるよ。今の世の中、流行ったら廃れるからね。。。。
やっぱ、デカイ木切って、獣屠殺して皮剥いで、、、、て言う太鼓を
少しは大事にしようよって思うもんなあ。
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